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Oh my 人生 (Oh my life)

小森悠矢の生活と人生ともろもろ。Life, daily experience and everything of Yuya Komori.

プラダのカバンと就活

用事のついでに銀座を歩いてみました。
こんなおしゃれな街とは縁もないので、訪れるのは5年ぶり。

 

特に買い物をする気はないけど、場違い覚悟で、
カバンを見ようとプラダに入ってみました。

 

ひとつ手にとって、中開けて、取っ手の感触確かめて、
わかった顔をして、なんてしてるうちに綺麗な店員さんが声をかけてきました。

 

「いかがですか?」

 

「取っ手がしっかりしているようですが、ちょっと硬い気もしますね。
 芯材は何を使っているのですか?」

 

「芯材?それはちょっとわからないですね、
 でもこれ、流行ってるんですよ」

 

驚きました。

どんなものかはお構い無しで、流行ってる事を売りにするなんて。

 

「流行ってる」を求めるなら、スーパーのビニール袋の方がいいのでは?
と思いもしましたが、流行に疎い私はお呼びでないようなので、足早に退散しました。

 

私の考えでは、流行っているのが良いものでもなければ、
高いものが良いものでもないと思います。

大事に使われるものが良い物の条件だと思います。

大事に使われない5万円のバッグは5万円の価値しかないですからね。

 

物には魂が宿るというけど、大事にしているとその魂が見えて来ます。
使い手の魂が宿るのか、作り手の魂か、モノ自体の魂が湧き上がってくるのかは
わからないですが、どれもあるのかもしれません。

 

ちなみに、
良い物の条件として、物の素材が本皮だとか、何だとかは
本質的には関係ないと思ってます。
そのものを大事にしようと思った時に、これは革だから濡らさないようにしようとか、
これは合皮だから水拭きしようとか思うだけ。

 

ちゃんと物と向きあっていれば、どんな物だって良さがでてくる。
逆に言えば、向き合わないと見えてこない。

 

ちなみに、
革製品にオイルを塗りまくって経年変化を早めるやり方がありますが、
私はあまり好きじゃありません。

 

いくら表面が飴色になっても、
時間が伴わなければ、ちぐはぐに思えるからです。


そういえば、話は飛びますが、
この前、弟に「就活生って、どんな感じなの?」と聞かれました。

 

うちは5人兄弟ですが、大学に行くなんてわがまましたのは私だけなんで、
大学生のいわゆる就活を弟は知らないんです。

リクルートスーツきて、同じ髪型して、
街に溢れかえる40万人のあの集団をなんと説明すればいいのか、難しいですよね。

 

ふとした思いつきで
「銀座の買い物客みたいなもんだよ」と答えました。

 

彼らは、お洒落にとても敏感で、今年の流行が何だとか良く分かっています。
お友達との比べっこも大好き。

ただ、物それ自体を見るのが得意かといえば、必ずしもそうではないのです。

カッコつけたいから、物を見る前に、周りを見ちゃう。
そうして物が見えなくなっちゃうんです。
そんなこんなで買い物するわけだから、自分に馴染んで長く使えるものかはわからない。
カッコつけも考えものってことです。

 

我ながらなかなか上手く伝えられたと思いました。

とすると、私は変わり者の店員さんという事になるんでしょうか。
自分の商品に自信はあれど、流行には疎くて、というか興味がなくて、
商品を売るよりも、お客さんに商品の見方を教えてばかりいるから、儲けがあがらない。

 

でも、やっぱり5年も仕事をしてるとわかるんです、
物が見えるお客さんほど良い買い物をするってことが。

私は小さな店の店員なので、年間何万人というお客さんに
会うキャパはありませんし、会おうとも思いません。
それだけに、出会ったお客さんはそれだけ縁ある方だと思って、
今日も「物を真っ直ぐに見るんだよ」なんてお節介を焼いています。

 

ちなみに、私は自分のカバンに相当入れ込んでいて、
それを察してか心優しい人は「いいカバンですね」と、褒めてくれます。
そのたびに「まだまだです。5年経ったらいいカバンになりますよ」とこたえるのは、
本心ではありますが、カッコつけの気持ちも混じっている気がしています。

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