Oh my 人生 (Oh my life)

小森悠矢の生活と人生ともろもろ。Life, daily experience and everything of Yuya Komori.

白洲正子と仲良しの骨董たち

念願だった武相荘を訪ねました。

白洲次郎と正子が過ごした鶴川の自宅が記念館として公開されているのです。

 

吉田茂のもとGHQとの折衝役を務めた次郎は、

昭和きっての洒落者。

17歳の頃から車を乗り回していたらしいし、日本で初めてジーンズを履いたというし、

男の私でも惚れてしまいそうです。

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そんな次郎の愛車と、武相荘長屋門に迎えられ

彼らの生活空間に入って行きました。

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実は、私の1番のお目当ては、

正子が愛した骨董の数々。

 

抜群の審美眼を持ち、骨董に熱中した正子のコレクションを見てみたかったのです。

 

メインギャラリーである母屋の玄関には、大壷に梅が大胆に活けられていて、

早くも正子のセンスが光ります。

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屋内での撮影は禁止だったので、写真はありませんが、

器ひとつとっても

李朝白磁から、室町、江戸、昭和の魯山人まで、

きっとお高いんだろうなと思われる品々が平然と並んでいました。

他にも、着物や書、掛け軸にガラス玉までありましたが、

白状すると私にはその良さはさっぱり分かりませんでした。

 

ここに来るときには、

本物に触れ心動かされることを期待していただけに、

少し寂しく母屋を出ました。

 

しかし、記念に母屋の写真を1枚、と思った時、

正子の美意識がちょっとわかった気がします。

 

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自然と寄り添う形で茅葺きの古民家があり、

その古民家に完全に調和する形ですべての骨董があるのです。

 

この調和が凄まじいなと。

そして、これこそ日本の美意識だなと。

 

正子はどんなに良いものでも使わなくては意味がないと言っていたようですが、

今ではその意味がわかります。

彼女は骨董を眺めて楽しみたかったのではなく、

お気に入りに囲まれた生活を楽しみたかったのでしょう、きっと。

 

その結果、彼女のもとには、それぞれで物語を持っているけど、

互いに調和した品々が集またのだと思います。

使っていなければこんなにもしっくりくる物ばかりにはならないと思うのです。

 

彼女は骨董屋でもなければ、コレクターでもなかった。

ただ純粋に生活を楽しんだ人だったのだと思います。

 

その純粋さが、自然と民家と古今東西の品々との調和を可能にしたのでしょう。

この物と仲良くなっていく感じがまさに日本の美であり、美の楽しみ方だなと思いました。

物を支配しようとするコレクションとは、そもそもの発想が違うのでしょう。

 

 

そんな観点からすると、

もはや生活空間ではなくなった武相荘はちょっと可哀想に思えてきました。

生活の中にないので、本来の良さを出せずにいるんじゃないかと。

正子が生きていたらなんて言うでしょうね。

 

分かったふうな顔で眺めてないで、1つでもいいから持って帰って使いなさい!

 

なんて怒られるかもしれません。

併設されたカフェでそんな勝手な妄想が膨らみました。

 

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どん!

 

 

驚き、窓の外を見てみるとメジロウがすました顔で窓ガラスの外にいます。

どうやら彼がガラスに突撃したみたいです。

 

 

あ、メ・ジロウ(=次郎)? (笑

 

 

まだまだ武相荘は自然と調和しているぞ、

と教えに来てくれたのかもしれませんし、そうでないかもしれません。

 

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 (つぼの奥の縁に、メジロウがとまっています)