今朝もワゴン喫茶でブロギングです。
昨日会った71歳のパワフルおばあちゃんが、早朝に来れば割引があると言っていたのですが、多分無いですね(笑
気にせず、ローカルおじさんに習ってガブ飲みヤムチャしてます。お昼にかけて公厠注意報発令です。
昨夜は太平山、かっこよく言うとVictoria Peakに登ってきました。
100万ドルの夜景の絶景スポットです。
中でも私的におすすめなのが、屋外展望台の2段目(下の段)。人が少なくて薄暗いところ、ここで15分くらいいると目が暗順応してきて、夜景がいっそう綺麗になるんです。しばらくはビール片手にお待ちください。
人が少ない分、観光客たちは様々なポーズを試しながらゆったりと記念撮影を楽しんでいました。
若い中国人カップルはお姫様だっこを発明して、テンション急上昇。セルフィに苦戦しているところ、私と目が合いました。
いつものように中国語で話しかけられますが、まあ言いたいことは分かります。
お安い御用です。
はい、パシャリ。
「ハーバーも背景に含めて欲しいの」
きっと香港旅行いちばんの写真になるのでしょう。心ゆくまでお付き合いしましょう。
パシャリ。
「あら、もっとスリムにとれるかしら?」
だったらお姉ちゃん、ビクトリアピークを100回登り下りして来いよ、、、とは言えず、アングクかなぁ、と対応力を発揮。
パリャリ。
そりゃ変わらないけど、パシャリ。
王子様役の彼氏もアングル調整に協力。
抱っこしている彼女を揺するたびに、ミニスカートがずり上がっていきます。
100万ドルの夜景に合わせてオシャレしてきたのでしょう。
おいおい、待ってくれよ。
気合の入った赤いパンツがモロ見えじゃないか!
信じられないミスマッチ!
100万ドルの夜景が一瞬にして大暴落です。
歴史に残るブラックサタデー!
恐るべき赤いパンツの破壊力!
この衝撃的事実を、彼らに伝えるべきか、否か?
私の脳ミソがこの旅いちばん回転率を記録しました。
伝えたら身だしなみ整えていい写真が撮れるはず。
そもそも、太もも露出のお姫様抱っこが無謀なポージングなんだから、別のポーズも提案できる。
私はわりとはっきりものを言うタイプだが、今回もそれでいいのか?
もしかして中国人はこんなこと気にしないのか?
いやいや、そんなはずはない。
今、彼らはディズニーワールドの王子様とお姫様なんだ。パンツモロ見えなんて事実はあってはならないんだ。
美しい写真か、美しい記憶か?
私が女だったら話は違うかもしれないが、国籍不明の得体の知れない男から彼女のパンツの話をされたら、彼らのムードは一気に崩れ去るだろう。
私は伝えられない。
大人の対応をしようじゃないか。
でも、どうやってこの撮影会を切り抜けるんだ??写真のアングルはますます限られてくるんだぞ。
ここは私がバカになるしかない。私がセンスゼロのダメカメラマンを演じよう。
目撃からこの決断までわずか2秒。
極度の危機意識が時間を圧縮し、濃密な思考を実現しました。
彼女のお尻はトリミングして、
パシャリ、パシャリ。
ワーオ、クール!
心のこもらない叫びを私は繰り返しました。
「あら、全身が写ってないわよ」
ここは聞き取れない振りだ。笑顔で頷くが理解していない、という高度な演技で対応。
パシャリ、パシャリ。
オー、ナイスッ!
連写して、粘り勝ちを狙う。
ソー、グレート!
2人の笑顔が増していく。
写真をのぞいて、2人ともご満悦。
やった、なんとか乗り切った。
100万ドルの夜景と赤いパンツと異文化コミュニケーション。
愉快な夜でした。